熊本地震から1年～今の熊本と香月のカウンセリングルームの動き

夜桜見物

熊本地震から、1年が経とうとしています。
桜はもうお終いに来ています。雨続きでお花見は全く出来ませんでした。
仕事終わりの夜中に近くの桜並木に行きましたが、暗くて見えず(笑)
それでも、桜の花の香りとお花の気だけでも沢山頂けた事は嬉しく思いました。

2016年4月14日どうしても忘れられない日です！！長かったのか、短かかったのか？時間の経過がハッキリ把握出来ない様な感覚です。
改めて4月14日の事を思い出してみました。4月14～15日の日記

ここ数日震度3、震度１の揺れが起こっていますが、そのたびに胸がドキドキしてしまいます。やはり最初に考えるのはまたあの日の様な揺れがやって来るのではないか？と・・・しかし、仮に来たとしても受け入れる事しか出来ない事は判り切っているので、そこからの思考は凍結させてしまいます。考えても仕方有りませんから！！

◯次に考える事は、決めた事が出来ているか・・・

・飲料水の確保が出来ている事
➡常に30ℓ～40ℓは用意しています

・トイレの洗浄の水を確保している事
➡20ℓは用意しています

・洗濯を貯め込んでいない事

・お風呂場をきちんと掃除している事
➡いざとなったらお風呂に水を貯めれる様に

・持って逃げる最低限の（印鑑・通帳）等の整理が出来ている事

・携帯の充電が出来ている事
➡連絡でかなり消費するのでこれは大切

・ガソリンが3分の2以下になっていない事

・ストックのパンや米、お菓子、カップ麺等が有る事
➡賞味期限が有るのでこまめに確認して入れ替えます

・・・まずはこれだけは常時確認しています。

飲料水は10ℓのタンク2個とペットボトルで用意していますが、洗濯の度に使用し交換する事を続けていますのでほぼ毎日汲み替えている状態です。

これは一部で二次的項目も色々有ります。

熊本城から見た市内中心部

災害と災害の関連死は222人というニュースを最近見ました。
自分は助かりましたが、この数字を考えると心の置き所が無く、ご冥福をお祈りする事しか出来ません。あの日がなければ・・・

先日あるパーティに出席する機会を得ました。
知合いの方に呼び止められ、
「香月さん、会社を引っ越ししようと思ってるんだけど、時期と方角でダメな時って有る？」とのお尋ねが有りました。
話を聞くと、商売が熊本地震以降思わしくなく「やめて、別の事やるしかなくて」というお話でした。現在の事務所の家賃負担を軽くして新規に事業を始めるしかなくなったとの事でした。
この様な話はいくつも聞いています。
ニュースに出て来る倒産件数はそれなりの会社の事で、実際は個人で経営しているお店等は数に上がっていません。
私がカウンセリングルームを続けられている事は奇跡に近いのだと思ってしまいます。

地震後浸水被害

私も8ヵ月は仕事にならなかったのも事実です。事務所・相談ルームが使用出来ない。始めても殆ど予約も入らない。それはそうでしょう・・・生きる事だけで精一杯でしたから。

やっと落ち着いて来た11月頃からご相談者様が急に増えました。
地震後の軽いPTSD的ご相談と今後の方針等のご相談が増え始めたのです。

家屋の全壊や取り壊し、再建、考えが纏まらない、転居、今後の商売の心配、廃業、資金繰りの悪化、仕事の能率の低下、転職、再就職・・・もう、書けない位の色々な心配や悩みが噴き出しています。

私がお受け出来るご相談には限りが有ります。仮に、対面で1日6件お受けしても12時間、フォローの電話相談を入れると15時間を超えてしまいます。デスクワークはそれ以外の時間となり、、、
さすがにこれではどうする事も出来ず、新規のご予約を暫く受ける事が出来なくなりました。

私の災害、ご相談者様の災害と向合って来た1年だった様に思います。

暗い話ばかり書いていますが、そんな中にも嬉しいお話も沢山有りました。

ケガから5ヵ月を経て再就職が決まった方、子供さんが新卒で就職が決まった方、希望していた海外赴任が決まった方、地震で落ち込んで止めていたお稽古事を気持ちを切替えて始めてくれた方、子供さんとどう向き合い自分の人生とどの様に重ね合わせて行くべきかを真剣に変えようと考えて1歩を踏み出した方、etc・・・

卒業おめでとう

中でも、高校生の時からお話を聞いて来た女の子。自分の生と死を見続けなければいけない状態でお父様を亡くして、それでも「自分を生きる」事を選択し葛藤しながらもきちんと大学を卒業して国家試験に無事合格して就職が決まり
「先生、ずっとお話聞いてくれてありがとう。私、しっかり前を見て生きて行きます。お仕事はまだ教えて貰う事ばかりだけど人を尊敬する事や素直に自分で有る事や自分本位にならない事や笑顔でいることや、、辞めずに続ける事を考えて頑張るから」等の言葉と可愛らしい袴姿の写メを送ってくれたり・・・いや～涙が出そうになりました。卒業・就職おめでとうございます。そして、ありがとうを言いたいのはこちらでした！彼女の姿が励ましになりました。
お母様もご主人のご不在の中いかばかりのご苦労でしたか・・・これからも、勿論、生きて行くのですから皆で焦らず、自分を確認しながらやって行きましょう！！

お遍路では「熊本から来ました」と質問に答えると温かい言葉を頂きました。
SNSでも励ましの言葉を頂きました。
お越し下さった方々からも再建に向けてのお互いの確認や今後の頑張りの姿を見せて頂きました。

感謝しかありません。

私自身は何が出来たのか？
スピリチュアル・カウンセラーとしても人としてもまだまだ未熟ですし、どうする事も出来ない事が多すぎる事を痛感しています。
地震の爪痕は永く人の心に残り続けて行きます。
私に何が出来るのか？
それでも向合って行く事しか有りませんし、問い続けて行こうと思います。

熊本も動いています。私も動き続けます。