篠栗四国霊場八十八ヵ所　第84番札所　中町屋島寺

篠栗四国霊場八十八ヵ所　第84札所　中町屋島寺

福岡県粕屋郡篠栗町中町5075

ご本尊：十一面千手観世音菩薩

本四国第84番屋島寺からの勧請

この札所は毎回夕方に来る事が多い札所です。
打ち納めの補陀洛寺からそれ程離れていないので最終回の終りの方になってしまいます。
こちらは堂守さんのお姿を良く拝見する記憶があります。
恐らくは1日の終わりにお掃除したりの管理に来られているのではないでしょうか。
堂守さん方の管理があってこそ私達のお遍路が出来ているんです。
気持ちよく参拝出来ることは誰かの努力とご苦労が有っての事・・・何にしても世の中はこんな形で成り立っているのですよね～普段の何気ない事でもよくよく考えると人は誰かのお蔭で成り立っている。
電気、水道、ガスその全ても誰かの仕事で今使えている事忘れちゃいけないなぁと思います。
今ここに関わってくれてる人がいなかったとしても、この瞬間も誰かと繋がっているんだなぁと思うとありがたい事に思えてきます。
話は変わるのですが、お能に「屋島」と言うのが有ります。
ストーリーは讃岐の国の塩焼きの屋に泊まった僧が源平の屋島の戦いでの義経の武勇伝を聞く。
後で僧の前に現れた義経の亡霊が修羅道に落ちたと語る話で、六道輪廻の思想が描かれている演目だった記憶が有ります。
修羅道とは常に戦い、争いを続ける地獄という事です。
篠栗の84番札所は香川（讃岐の国）屋島寺からの勧請の仏様です。
ここを訪れる度お能の「屋島」を思い出し、修羅道の恐ろしさを感じてしまいます。
「どうか、修羅道に落ちた魂をお救い下さい」そう心から願う札所になっています。

お能はスピリチュアルの世界の宝庫だと思います。普通に亡霊、生霊等出て来ます。
そこからお能に興味を持って来ています。
玄人さんのお能「葵の上」「土蜘蛛」等見る機会が有りましたが、素敵な世界観でした。
私の係る世界が演目として構成されていることに興味が尽きません。