「超高速!参勤交代 リターンズ」の話からお寺さんの籠の話になりました。
去年行ったお遍路で参拝したお寺さんの大師堂に「籠」が展示してありました。
納経所にお邪魔した折、「置いて有る籠を見ました。時代劇でしか見た事無いんでびっくりしました。こちらの昔のご住職が乗ってらしたんですか?」
とご住職にお伺いしたら。
物凄く気さくなご住職で面白可笑しくお話して下さいました。
「昔は乗ってはいたらしいけど、私の祖父の話では、籠だけでも相当重いんでずっと乗ってた訳じゃなかったそうですよ。お寺も財政難で(笑) 籠を担いでくれる人を常時置けないから近所のお百姓さんに必要な時だけお願いしてたらしいんです。
でも、人を乗せてずっと担いで貰うのも申し訳ないんで、空籠担いで貰ってずっと乗って来た顔して目的地の近所から乗り込んで対面整えていたらしいです(笑)」
格式あるお寺さんなのでそれなりの対面を整える必要が有ったのでしょう。
お大師様をお祀りしてあるお寺さんらしい、昔のご住職の優しさを感じました。
近所のお百姓さんは皆さん顔見知りで、農作業の中を来てもらっているという気持ち
が有ったのだろう。と考えました。
四国のお遍路は修行でも有りますが、こんなふうにご住職や納経所の方との会話で和ませて貰えます。
特に、四国三十六不動霊場のお寺さん、四国別格二十霊場のお寺さんはお忙しい中納経の時色んなお話をして頂けるお寺さんが多いです。
「遠い所ようお参り下さいました」と御接待でお菓子やジュース、コーヒーを入れてくださったり、
「ちょっと待ってて~お大師さんのお下がりがあるでね~」と袋一杯のみかんやお菓子を下さったり、
「気つけてお参りくださいね~」と言葉をかけて頂けたり、
お見送り下さったりと本当に嬉しく有りがたいお寺さんが多いです。
お大師さんをお慕いし、お大師さんの道をたどるお遍路さんへ温かい言葉をかけて下さる
「この方達が、お大師さん」なんだと思います。
「開祖弘法大師第一番御詠歌」
ありがたや 高野の山の岩かげに 大師はいまだおわしますなる
有名な御詠歌です。
お大師様は高野山に今もおわします。そしてその御心に近づきたいと願う人達が御心を受け継いでそしてそれを人々に分け与えて下さっています。
高野山から四国そして熊本にもどこにでもお大師様の御心は存在出来るのです。
私が四国の沢山のお大師さんから頂いた優しさをまた別の方へお渡し出来ているでしょうか・・・
そう出来ていればよいのですが、そうありたいとねがっているのですが・・・
南無大師遍照金剛 合掌
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